テコンドーと言えば、華麗な蹴り技です。
その蹴り技の最初の基本技、アプチャギです。
『アプ』は韓国語で『前』。
そして、『チャギ』は『蹴り』。
つまり、日本語でそのまま前蹴りのことになります。
テコンドーの練習では指導や技の名前も韓国語の名称で呼びますので、韓国語を勉強するときに『音』を先に知っているので、とっつき易かったりします。
さて、それでは早速最初の蹴り技、アプチャギいってみましょう!
【※注意※】
もし、ご自身で試してみたいという方は、しっかりと準備運動をし、
決して力まずやるように心がけてください。
1、構え
2、膝上げ
3、蹴り(膝下を伸ばす)
4、引き
5、降ろす
初心者に練習するときは、
「ハナ(1)、トゥル(2)、セェ(3)、ネェ(4)、タソ(5)」
の号令に合わせて、ゆっくりフォームを覚えていきます。
簡単に見える技ですが、細かいポイントも一緒にお伝えしていきたいと思います。
1、構え
慣れてきたら、好きな構えをしても良いのですが、基本の蹴り技を練習するときは、
後ろ足を、真っすぐ膝が上げられるように少し横に幅を取ります。(前後の足が一直線の位置にならないように)
蹴りはなるべく最短距離で当てられるように意識します。
2、膝上げ
とても重要なポイントです。
蹴りが速い人は、この膝上げが超速いです。
以前日本代表の同級生とキョルギ(組手)をしたのですが、そのときの動画をコマ送り再生で研究していると、
私の蹴りと、その人の蹴りのFPSが倍違いました。
日本代表クラスは、蹴りのスピード自体が早いですし、パワーももっとすごいです。
テクニックはもちろんですが、基本的な体力自体が全然違います。
話がそれましたが、蹴りのスピードを上げたい場合は、この膝上げをとにかく速くできるように訓練すると良いでしょう。
3、蹴り
アプチャギは簡単そうに見えて、実は実際に当てようと思うと難しい技です。
難しい理由はこの打撃のポイントで、相手に攻撃を当てようと思ったら、前足底(足の指の付け根のちょっと固い部分)を突き刺すように出さなければなりません。
イメージとしてはサンドバックにアプチャギを当てるような動作です。
ミットを蹴るときは、背足(足の甲)で蹴り上げるように蹴ります。
4、引き
キックボクシングや空手のローキックなどでは、体重を乗せて打ち抜くように蹴ると思いますが、
テコンドーではこの『引き』も重要です。
この引きによって次の動作にスムーズにつなげられたり、打撃のインパクトにしなりを加えることもできます。
どちらかというと一撃必殺ではなく、連続技を多用していきます。
5、降ろす
自然に反対の構えになるように、足を降ろします。
このときの構えが安定していると、次の技へも楽に繋げられます。
初心者の方は家などでは軽く動きを真似する程度で、力まず練習してみると良いと思います。
あまり高く上げる必要はないので、無理のない高さで膝上げ→伸ばす→引くをやってみてください。
ゆっくりやろうとすると、思うように伸ばせないと思いますので、そこは気にしないで続けてください。
こんな調子で、アプチャギを左右交互に前に進みながらやると連続技のイメージもしやすくなると思います。